ネットで配信され大人気の「美醜の大地」。
漫画アプリ「LINEマンガ」「ピッコマ」などでも公開されており、「最新話は公開と同時に買って読む!」というファンも多数存在する人気ぶりです!
恐ろしそうな広告もよく見かけますし気になりますよね!
この記事ではそんな「美醜の大地」について紹介していきます。
こんな人におすすめ!
- 復讐ものが好き!
- サスペンスが好き!
- スリリングなストーリーを読みたい!
「美醜の大地」の基本情報
- 著者:藤森治見
- 出版社:ぶんか社
- 掲載誌:ストーリーな女たち
- ジャンル:サスペンス・ヒューマンドラマ
- 単行本巻数:既刊22巻(2024年3月現在)
作者の藤森治見先生に関しては、詳しい情報が公表されておらず詳細は不明です。
「美醜の大地」以外に、短編集「緋い初夜~家畜同然に売られた女の復讐~」「惨殺の地~津山30人殺しは巡る~」を出されています。
関連記事▶「緋い初夜~家畜同然に売られた女の復讐~」ネタバレ!過酷な運命を生き抜いた女性たちの物語
ここから先はネタバレを含みます!ご注意下さい!
「美醜の大地」のあらすじ
昭和20年の樺太。市村ハナは顔が醜いというだけで女学校でひどいいじめを受けていました。
終戦後、家族と共に北海道への引き揚げ船へ乗り込んだハナですが、女学校のいじめグループに追い出されたことがきっかけとなり、家族を亡くしてしまいます。
ひとり生き残ったハナは復讐を決意し、そのために整形で美しい顔を手に入れます。名前も「小石川菜穂子」と変え、全くの別人となったハナは復讐を開始します。
関連記事▶「美醜の大地」最終巻まで全巻ネタバレ!家族を奪われた女はすべてを捨てて復讐する
「美醜の大地」の魅力とは?
- 美醜を描き分ける高い画力
- 複雑に絡み合っていくストーリー
- 影の主役?敏恵と絢子
それでは順番に見ていきましょう。
美醜を描き分ける高い画力
ハナは自分をいじめ、家族を死に追いやった者たちへ復讐するため、整形によって美女へ生まれ変わります。
そして手に入れた美貌で別人になり代わり、ターゲットに近づき復讐していきます。
一方、ターゲットとなるクラスメイトたちは元は綺麗なのですが、ハナの復讐によって事故にあったり精神に異常をきたしたりして醜悪な姿へと変貌させられます。
この美と醜の描き分けが見事で、とくに醜い者は手加減なく徹底的に醜く描かれています。
そしてその醜さがひどければひどいほど、ハナの憎悪の深さを思い知らされます。
醜いですが、とてもきれいな絵なので怖くはないですよ!
複雑に絡み合っていくストーリー
「美醜の大地」では、心優しいハナが心を鬼にして復讐していくところが見どころとなっています。
しかしハナの復讐だけにとどまらず、憎悪が連鎖し新たな復讐が生まれていきます。
その結果、ターゲットであるいじめグループのメンバーだけでなく、彼女たちが関わった人々や、全く関わりのない人まで巻き込まれていくのです。
復讐相手それぞれにドラマが生まれ、複雑に入り組んでいく復讐劇!
狂気に包まれていくストーリーから目が離せません!
そしてとてもシリアスなお話なのに、さりげなく入るギャグが秀逸!重苦しい雰囲気でも一瞬ホッとさせてくれます。
影の主役?敏恵と絢子
「美醜の大地」には個性的なキャラクターが多いのですが、その中でもとくに影の主役と言っても過言ではない登場人物が2人います。
- 内海敏恵
- 高嶋津絢子
内海敏恵
内海敏恵はハナをいじめていたメンバーのひとり。
キレやすい性格ではあるものの美人だった敏恵ですが、ハナに精神的に追いつめられたことにより発狂して階段から転落し、醜い顔になってしまいます。
さらにその後も爆発に巻き込まれたり岩をぶつけられたりして、どんどん顔面崩壊していき…。
ついにはゆきずりの女性たちを次々と殺害し、顔の皮を剥いで付け替えていくといった凶行に走ります。
そしてものすごい執念深さでハナをつけ狙うのです!
もう執念だけで生きているのではと思えてきます!
この敏恵のしぶとさも人気の要因のひとつです。
高嶋津絢子
高嶋津絢子はいじめグループのリーダー的存在。
ハナがまだ復讐できていない唯一の人物であり、ハナにとって恐ろしいと思える相手です。
絢子はどんな時も取り乱したりすることなく、表情も変化が見られず、ある意味不気味な存在です。
ハナを初めて見た時から、ハナのことを「きれい」と評しており、何を考えているか分からない部分もあります。
しかし、何があっても動じない絢子ですが、ハナにだけは異様に執着していて、ハナが現れた時だけ表情に変化が現れるのです。
そこにはどんな意味があるのか?
「絢子」が「美醜の大地」で残された最大の謎と言えるでしょう!
「美醜の大地」の登場人物
市村ハナ(小石川菜穂子)
優しくて成績優秀な家族思い。
顔が醜いという理由で女学校でひどいいじめにあう。
ハナをいじめていたグループのメンバー
高嶋津絢子
大企業の美しい令嬢。
いじめのリーダー格で、自ら手を下すことはなく取り巻きに指示を出す。
内海敏恵
ハナを率先していじめており、キレやすい性格。
卒業後は北海道の旅館で若女将として暮らしている。
小倉百子
グループの中では下っ端。
卒業後は北海道で家業の農作業を手伝っている。
奥田スミ子
凶器を使ってハナをいじめ、メンバーから制止されることも。
卒業後は函館のカフェでウェイトレスとして働いている。
瀬尾サチ
成績優秀だがハナには勝てず逆恨みでいじめていた。
卒業後は親の借金返済のため身体を売り、父親不明の息子を生んで育てるため、高嶋津家の使用人として働いている。
ハナの協力者たち
内田胤篤
ハナの顔を整形した医者。
菊乃
内田の助手。
鶴田眞蔵
ハナの根性を気に入り、ハナを見守るヤクザ。
内田の友人。
深見栄一
高島津家に恨みを持つ弁護士。
綿貫晋平
雑誌の記者。
小石川菜穂子に一目ぼれする。
白川清二郎
絢子の婚約者。
特殊な性癖を持っているが、絢子に忠誠を誓っており、絢子のためなら何でもする。
まとめ
この記事では「美醜の大地」を紹介しました。
自分をいじめ、家族を死なせた者たちへの復讐から始まり、憎悪と狂気が連鎖していくスリリングなストーリーは、読み始めたら止まりません!
どんどん広がっていく憎しみの連鎖の行き着く先を、ぜひとも見ていただきたいです!
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