そんな家族なら捨てちゃえば?」は、奇妙なルールがある歪んだ家族の再生を描くヒューマンドラマ。
主人公・令太郎の家には妻が決めたルールがあります。それは家の廊下に貼られたセロテープを越えて生活してはいけないというもの。
いったいなんで?気になって思わず読んでしまいました!
この記事では「そんな家族なら捨てちゃえば」の気になる点をピックアップして解説していきます。
関連記事▶「そんな家族なら捨てちゃえば」最終話まで全話ネタバレ!
「そんな家族なら捨てちゃえば?」の基本情報
- 著者:村山渉
- 出版社:芳文社
- 掲載誌:コミックトレイル
- ジャンル:ヒューマンドラマ
- 単行本巻数 :既刊11巻(2024年11月現在)
ここから先はネタバレを含みます!ご注意ください!
↓
「そんな家族なら捨てちゃえば?」のあらすじ
篠谷令太郎の家族は一見ふつうですが、少し奇妙なルールがあります。
実は令太郎は家の廊下に貼られたセロテープを超えることを許されていないのです。他にもたくさんのルールがあり、令太郎はそのルールを守って長年暮らしてきました。
ある日、偶然知り合った沙耶子という女性からそれはDVだと指摘されます。
令太郎はちょっと変なルールがあるだけと真剣に向き合ってこなかった自分に気づき、家族の関係を修復しようと試みますが…。
「そんな家族なら捨てちゃえば?」の気になるポイント
- 廊下に貼られたセロテープ
- ひと息つかせるクイズ
- 嫌な妻・和美の変化
それでは順番に見ていきましょう。
廊下に貼られたセロテープ
廊下にセロテープが貼られているという光景はインパクト大です!
なぜ廊下にセロテープが貼られているのでしょうか?
じつは令太郎は、かつて和美が妊娠中で苦しんでいた時に大きな過ちをおかしています。
これから生まれてくる一花の命と和美の命を天秤にかけるような発言をしてしまったのです。
それは和美のことを心配しての発言だったのですが、あまりにも考えが足りない発言でした。
和美は命を左右する重い決断を自分ひとりに丸投げされたと感じ、令太郎に対し怒りを覚えます。
そしてその発言の翌日から、廊下にセロテープが貼られるようになったのです。
廊下に貼られたセロテープは視覚的にも異様としか言いようがなく、それ加えて
- 食事はいっしょにとらない
- 挨拶はしない
- ドアの音を立てない
- トイレは使用不可
など、存在を消すためとしか思えないルールの数々。
物語冒頭のこのルールだけで、この家庭は破綻してると納得できてしまいます。
そしてルールだけでも変わった作品ですが、既視感のない作品でもあります。
どこかで読んだと感じることがない作品なので、物語の行く先がまったく読めないのが魅力です。
ひと息つかせるクイズ
令太郎はオリジナルのクイズを作りSNSに投稿するのが趣味で、そのクイズの答えが物語のカギとなることがあります。
ミステリーっぽく読み進められるので、重いテーマでも読みやすくなっています。
私には難しくて解けないことが多いですが…。
さらにクイズが令太郎と娘の一花の間の溝を埋めるのにひと役買っています。
たまにクイズなんかしてる場合じゃないと突っ込みたくなる場面もありますが、クイズを解くことが不器用な登場人物たちの意志疎通の手段となっているため、物語で重要な役割を果たしています。
DV妻・和美の変化
「そんな家族なら捨てちゃえば」は、女性の嫌な部分をこれでもかと見せてくる作品ですが、その代表格が令太郎の妻・和美。
自己愛が強く、自分の都合のいいように思い込む、他人の話を聞かない…。
正直、和美がいなければ全てうまく行くのでは?と思えるほどイライラさせられます。
そしてイライラするのに読むのをやめられません!
しかしそんな和美でも変わりたいという思いはあるようで、少しずつ変化が見られるため、行き着く先を見届けたくなります。
「そんな家族なら捨てちゃえば?」の登場人物
篠谷 令太郎
妻と娘から無視され、DVを受けている夫。
クイズを作るのが趣味。
和美
令太郎の妻。
夫に奇妙なルールを課し、DVをしている。
一花
令太郎の娘。無口な性格で、不登校。
SNSのクイズを令太郎が作っていると知らずに楽しみしている。
倉敷 沙耶子
ストーカー被害に遭い、引っ越してきた女性。
令太郎を気にかけ助言する。
光
沙耶子の息子。
一花のクラスの転校生。
「そんな家族なら捨てちゃえば?」のまとめ
この記事では漫画「そんな家族なら捨てちゃえば」の廊下に貼られたセロテープの理由など気になる点について解説しました。
自分と他人の価値観の違いについても深く考えらさせられる作品です。
いったいどんな結末になるのか気になります!
関連記事